コスプレの、どんな部分が問題?

「はじめに」において、簡単にコスプレを野外で行う事の問題点を挙げさせて頂きましたが、このページでは、具体的な例を交え、いくつかの疑問点についてまとめてみました。

・コスプレは何故、周囲から奇異な格好として認識されているのか?

『コスプレ(「コスチュームプレー」の略)漫画・アニメ・コンピューターゲームなどの登場人物の衣装・ヘアスタイルなどをそっくりそのまままねて変装・変身すること。(大辞泉より)』
このように、主に現実にはいない、想像上のキャラクター(ありえない髪の色や髪型をしていたり、服装である事も多い)の容姿を真似る事が多い為、周囲は大変な違和感を覚える場合が多いのです。

・一般人から隔離された場所でコスプレを行うことが慣習になっているのはなぜか?
前述の通り、特異な格好をすることや、最近では「絡み」などラブシーンを連想させるポーズを取りながら撮影を行う事もあり、それを見た一般人から会場へクレームによってその場所でのコスプレの禁止、最悪の場合、同人誌関係イベントの使用禁止に繋がる場合もある為です。

趣味性の高い催し物の場合、同人誌イベントに限らず、参加者を限定して行われるのが一般的です。
オープンな空間でイベントを開催して、その趣味への知識が備わってない人達が流入し、無遠慮な行為が参加者へなされる事を防ぐためにも、ある程度隔離された空間においてイベントを開催する事が必要だと認識されています。

・一般人からクレームがくる可能性があるのはなぜか?

女性レイヤーの露出の高い衣装は、盗撮など犯罪へ繋がる事可能性もあり、保守的な考えの層はもとより、同人誌活動を行う人達の中にも人目に触れる事を好ましく思わない層が存在します。また、暴力的、政治的なものを連想させるコスプレ(血のりを付けたり、軍服などの着用)も、分別のつかない年令の子供が見る事を嫌がる親御さんも存在する為、クレーム対象となりえます。

上記のような理由によるクレーム以外に、コスプレ会場として使用される施設を同じように使用している団体からクレームが発生する場合もあります。

同人誌即売会やコスプレダンパ及び撮影会は、その多くは会場使用料の割安な公共施設を借りて開催されますが(防音設備のなされたクラブやライブハウス、スタジオを借りる場合も多い)、そのような施設では同時に資格取得試験、会議なども行われている場合もあります。

ところが、スタッフの一般参加者誘導が適切でない場合は周囲に騒音が漏れる、入場時の行列や混雑、レイヤーがコスプレ衣装のまま会場外へ出てしまったりというトラブルが起きやすく、結果として迷惑を被った他の利用者からクレームが発生→同人誌イベント使用禁止という措置が取られる事態も起こっています。

・クレーム等により、イベントが中止される事はあるのか?

実際、都内の某会場ではコスプレイヤー同士のトラブルから同人誌イベントの開催を禁止された例や、スタッフの参加者の誘導が適切でなかったなどのトラブルのため、同人誌イベントへの貸し出しが中止された会場も存在します。

・同人全体のイメージが下がる可能性があるのはなぜか?

現状では「同人誌」も「コスプレ」も、一般人からは「オタク」として一括りにされている状態です。

日本のコスプレの発生が初期の「コミックマーケット」からという説からも分かるように、本来、同人誌とコスプレは密接な繋がりが存在します。それだけに、どちらか片方でも事件に関係すれば、大幅なイメージダウンは避けられません。
事件とまでいかずとも、マナーの悪い(周囲の迷惑を顧みずに騒ぐ、備品を破損したりする)参加者をイベントスタッフが放置すれば、その会場でのイベント開催は以後禁止となる可能性が高くなります(会場使用禁止の例に関しては前項も御参照下さい)。